引越し後に窓ガラスにヒビが入った件

引越しって好きですか？

私は嫌いです。

タトゥーレ鈴木です。

でも、業者に頼むのはもっと嫌いです。

自分でさ、梱包して、計画立てて、
「この順番でもっていけば、３往復で済むな」
という甘い見積もりがいつもハズれてさらに１日かかったり、
「ここにテーブル入ると思ったのに、ギリ入らねーかー」
というやっぱり甘い見積もりの自分にいよいようんざりして
あきれたりするのがちょっと楽しいです。

業者に頼むとその楽しみがなくなるからね。

もはや、引越しする気にならなくなるでしょう。

そんなわけで今回、ハチミツよりも甘い気分で
お気軽に引っ越したらいろいろ困ったので
そのベスト３を書いておきます。

甘エビよりもあまい気持ちでご覧ください。

第３位　窓ガラスにヒビが入る

まぁ、たいていの物件の窓ガラスなんて最初は割れてるわけで、
むしろ割れてないほうが珍しいくらいですから、
「あ、割れてない、ラッキー☆彡」みたいな。

もうとにかくまずは引越した後に窓をどうするか、
この入ってくる風をどうするのかを考えるのが、
隣近所にソバ配るよりも引越し後に最優先で
やらなきゃいけないことと昔から言われてますからね。

それを考えるとヒビが入っているぐらいでよかった。

まだマシ。

・・・嘘です。

引越して１週間後ぐらいに見つけちゃったんですよ。
窓ガラスのヒビ。

とっても微妙じゃないですか？

最初からあったのか、引っ越すときに何かあったのか、
はたまたそのあとにうっかりやってしまったか。

私に心当たりはまったくないのですが、
入居前にチェックした記憶もない。

どーすんだこれ・・・。

とりあえず、不動産屋に電話で相談しました。

そして、住むのには支障がないのでいちおう契約書に
一言「最初からあったっぽいよ」と書いてもらうことで
一件落着しました。

よかった、これで退去のときも安心。

その１週間後。

・・・おい、ヒビがめっちゃ成長してっぞ！

最初は猫がひっかいたようなちょっとした傷が数本でしたが、
気がつくとそれらのヒビが伸びて、なんかルパン三世のロゴの
『ン』のところみたいになってました。
あの、オープニングに出てくるロゴで「ン」の上の点に
銃弾ささってるやつね。あれみたい。

仕方ないので不二子ちゃんではなく不動産に、また電話。

どうやらこれはガラスの「熱割れ」といって、
外と中の温度差で自然と割れてしまう現象らしい。

⇒熱割れ現象（中島硝子工業株式会社）

網入りのガラスはなりやすいらしいよ。

とりあえず、私に落ち度はなかったようでよかった。

「気になるでしょうから、後日ガラス屋に頼んで
交換にお伺いさせていただきます」とのこと。

なかなかやるじゃない。

そして後日、ガラス一筋３５年といったいかにも職人な
ガラス屋さんが来てくれました。

「あ～、これ。熱割れしてんだ。
いや、これはどうしても勝手に起こっちゃうから
しかたねぇんだ。防ぎようがないんだから交換するしか
しょうがない。こんなん我々のような専門家が見たら
すぐにわかるから大丈夫。なんかぶつけたりして割れたのと
自然に割れちゃったのなんかすーぐわかるんだから。
よくあるんだこういうの。
ここほら、日当たりいいでしょ？だからさ、部屋の中と外、
昼と夜なんかで温度差がでるじゃない。そうするとさ、
どうしてもヒビはいちゃうわけよ。仕方ないね。
でも、日当たりいいほうがいいよね～。
同じ家賃ならそりゃ日当たりいいほうが良いに決まってる」

・・・え、えぇ。

という感じで、しゃべりながらもどんどん手が動く
さすがベテラン職人のガラス屋さん。

持ってきた新しいガラスとヒビの入ったガラスを
手際よく交換していただけました。

「ちょっとよぉ、この窓、動きが重いからよぉ」

なんて言って、ついでに窓そのものも直してくれました。

まだまだこういう職人さんいるんですねぇ。
思わぬことで古き良き日本の職人を感じられてよかったです。

おかげで、ガラスのヒビ問題も解決しまして、
大量に作った偽物のゴート札が風に乗って
飛んでいくのを防げてよかったです。

そんなガラス屋の職人さんが言った中で、強烈だった話。

「お役所のやつらなんかよぉ、強く言わなきゃダメなんだよ。
あいつら強い奴には弱くて、弱い奴には強いんだから。
強く言ったらすぐ動くんだから。オレも若い時は
何度どなり込んだかわからねぇよ」

・・・恐れ入ります。

今後は私もお役所には強気でいこうかと思います。

ただ、ガラス屋さんがお役所にどなり込むような事案は
いったいどんなことだったのか、そこを聞けなかったのが
いまだに気にかかっております。